賃貸暮らしや壁の材質によって、「カーテンをつけたくても突っ張り棒が使えない」という悩み、けっこう多いんです。たとえば、壁がボードでしっかり固定できないとか、窓まわりに十分なスペースがない、玄関やちょっとした室内の仕切りに布をかけたいけど穴は開けられない……。そんなとき、簡単につけられる方法があったら便利ですよね。
実は、カーテンって「目隠し」や「断熱」「インテリア」など、ただの装飾以上に役立つ存在。小窓や収納スペース、本棚の目隠しなど、“ちょっと布をかけるだけで快適になる場所”って意外と多いんです。突っ張れない場所でも工夫しだいで十分対応できますよ。
なぜ「突っ張れない場所」にカーテンをつける？
カーテンで変わる暮らしのシーン例
- リモート会議中に背景を目隠ししたい
- キッチンのごちゃつきゾーンをさりげなく隠したい
- 窓からの冷気や西日をちょっと遮りたい
- 廊下や玄関と居室の間に仕切りを作って空間を分けたい
- ベッドの横をさりげなく仕切って安心感を出したい
- 一人暮らしのワンルームで「食べる」「寝る」の空間を区切りたい
- 来客時に部屋の一角をサッと隠したい
こうしたケースでも、穴をあけずに設置できるカーテンがあると、暮らしやすさがグッと上がります。
また、最近はオンライン会議の普及や在宅時間の増加により、「部屋の一部を気軽に目隠しできる手段」としてカーテンの需要が高まっています。とくに賃貸物件では、壁に穴を開けられない、造作できないといった制限も多いため、突っ張り棒に代わる方法を探している人が多いのです。
「気になる部分をサッと隠せる」「生活感を減らせる」「視線や光をコントロールできる」など、1枚の布がもたらす快適さは侮れません。
突っ張り棒が使えない…でも大丈夫！代替アイテムと設置法
「カーテンを取り付けたいけれど、突っ張り棒が使えない」──そんなときに頼れるのが、粘着フックやカーテンワイヤー、クリップ＋布などの工夫を凝らした代替手段です。
実際、「突っ張る力」がうまく働かない壁や、傾斜・段差・隙間がある場所では、突っ張り棒自体が使えないことも。そのため、「突っ張らずに固定できる方法」は、賃貸暮らしの人はもちろん、DIYに慣れていない方にとっても強い味方。
この章では、特に手軽で使いやすい3つの方法をご紹介していきます。
①カーテンワイヤー｜ピンと張るコツと注意点
穴あけ不要で使える「カーテンワイヤー」は、賃貸でも安心なアイテム。100均（セリアやキャンドゥ）やニトリでも手に入ります。
張るときは、壁の端にピンや粘着フックで固定するのが基本。ただし「たるみやすい」「重い布はNG」などの注意点も。ピンと張るには、ワイヤーをしっかり引っ張ってから固定し、できれば軽めの布を選びましょう。
・両端をしっかり固定してから中央へ向けてテンションを調整する
・壁紙には「マスキングテープ＋強力両面テープ」で土台を作ってから貼る
また、張る距離が長いほどたるみやすくなるので、2〜2.5m以内を目安に。途中にワイヤーガイドや補助フックを設けることで安定感が増します。
ワイヤーの固定具には粘着タイプもありますが、金属ピンを使うタイプのほうが耐久性があり、見た目もすっきりします。使用場所に応じて使い分けましょう。
取り付け例としては、小窓やキッチン横の目隠し、ワンルームの間仕切りなどがおすすめ。軽くて柔らかいリネンやボイルカーテンとの相性も良く、手軽にやさしい雰囲気を演出できます。
②粘着式フック＆レール｜穴あけ不要で手軽に
最近人気なのが、粘着テープで貼るタイプの「フック」や「テープ式カーテンレール」。ダイソーや無印、ホームセンターなどで購入できます。
強力タイプを選べば落ちにくく、剥がすときも跡が残りにくいので賃貸でも安心。布を直接引っかけたり、リングで吊るすタイプも便利ですよ。
・凹凸のある壁には粘着しづらいことがある
・湿気の多い場所（浴室・窓まわり）は剥がれやすいので注意
・長期間貼ると糊残りすることもあるため、定期的なチェックがおすすめ
・高温になる場所（窓の直射日光など）は粘着が弱くなりやすい
粘着式フックの魅力は、とにかく手軽なこと。貼ってすぐ使えるので、道具不要で簡単に設置できます。また、最近は「透明タイプ」「耐荷重3kg以上」「再利用可能」など高機能タイプも充実していて、見た目もスッキリ。
おすすめの使い方は、カーテンの両端にピンチフックをつけて、フックにかけるスタイル。これなら布の取り外しもしやすく、洗濯や模様替えも気軽に楽しめます。
③布を吊るすだけ！カーテン代用品アイデア
「カーテンを買うほどではないけれど、ちょっとした目隠しが欲しい」──そんなときに活躍するのが、布を使ったカーテン代用術です。
たとえば、カフェカーテンや手ぬぐい、カット布、麻袋のリメイクなど。切りっぱなしのリネンをそのまま使うだけでも、ナチュラルでこなれた雰囲気になります。
・両面テープ＋クリップで上部だけ留める
・マスキングテープで四隅を貼る（賃貸向き）
・マグネットフックに軽布を引っかける
・カゴ収納や棚に垂らすだけで“隠す＋飾る”が完成
カーテンに比べて手軽で、使い捨て感覚で模様替えできるのも魅力のひとつ。特に100均の布やカットクロスは安価でカラーバリエーションも豊富なので、季節や気分に合わせて自由に変えられます。
「布＝だらしない」イメージがあるかもしれませんが、逆に布の“抜け感”を活かすことで圧迫感のない柔らかな仕切りを作ることができます。光を通しやすく、風も通せるため、閉塞感が気になる空間にもぴったりです。
見せる収納と組み合わせたり、玄関の壁に吊るしてアクセントクロス代わりにしたり。アイデア次第で使い道は無限大です。 最近人気なのが、粘着テープで貼るタイプの「フック」や「テープ式カーテンレール」。ダイソーや無印、ホームセンターなどで購入できます。
強力タイプを選べば落ちにくく、剥がすときも跡が残りにくいので賃貸でも安心。布を直接引っかけたり、リングで吊るすタイプも便利ですよ。
素材と布選びのポイント
カーテンを設置する際には、布の素材選びも大切です。以下に、代表的な素材の特徴をまとめました。
| 素材 | 特徴 | 向いている場所 |
|---|---|---|
| レース | 軽く透け感がある | 小窓・玄関の仕切り |
| リネン | ナチュラルな風合い・通気性◎ | 室内の間仕切り・収納目隠し |
| コットン | やわらかく扱いやすい | 全体的に万能 |
| ポリエステル | ハリがあり丈夫。静電気に注意 | 長期間使いたい場所 |
また、色や柄にも注目してみましょう。
- 圧迫感を避けたいなら、白・生成り・グレーなどの淡いトーンがおすすめ
- 北欧風やナチュラル系の柄でアクセントを入れるのも◎
- 季節に応じて生地を替えると、気分転換にもなります
よくある商品の比較と選び方
カーテンをつけるためのカーテンワイヤー粘着フックを選ぶ時のポイントです。
カーテンワイヤーを選ぶときのポイント
- 耐荷重は「500g程度」あると安心（ニトリや無印のものがおすすめ）
- 長さ調整できるものを選ぶと失敗しにくい
- ワイヤーの芯が金属製のほうがたるみにくい
粘着フックの種類とおすすめ
- セリアやダイソーでは「ジェルシート式フック」が人気
- 壁紙対応・透明タイプ・マグネット付きなど、用途に合わせて選びやすい
- 長く使う場合は、貼ってはがせる再利用タイプが便利
100均布や目隠しグッズの活用法
- 手ぬぐいやカット布（110×100cm前後）で目隠しも可能
- 両面テープ＋洗濯バサミやピンチフックと組み合わせればOK
- 色柄が豊富なので、気軽に模様替えが楽しめます
SNSやレビューで見かけたリアルな声
「賃貸だから無理かと思ってたけど、ワイヤーで充分だった！」（30代女性）
「100均の粘着フックで、キッチンの棚に布つけたら生活感が減って気分上がった！」（一人暮らし男性）
「布を1枚たらしただけで、朝の陽ざしが優しくなって大正解でした」（在宅ワーカー）
このように、実際に使って満足している声は多く、”工夫しだいでいろんな使い方ができる”と好評です。
中には「フックが落ちてきたけど、貼る前に壁を拭いたら改善した」という声も。ちょっとした一手間で失敗が防げます。
取り付け場所別のおすすめカーテンとアイテム
「どこに使うか」で適したカーテンの設置方法は変わります。ここでは、よくある場所ごとにおすすめのアイテムや工夫をご紹介します。「どこに使うか」で適したカーテンの設置方法は変わります。ここでは、よくある場所ごとにおすすめのアイテムや工夫をご紹介します。
小窓・室内窓：軽量＆ミニサイズが◎
小窓には、透け感のあるレースカーテンやカフェカーテンがおすすめです。カーテンワイヤーとの相性も良く、軽くて扱いやすいため張力の弱い設置方法でもしっかり対応できます。
とくに出窓や室内の飾り窓は、カーテンをつけることで断熱性や視線カットにもなり、インテリア性も高まります。
布を吊るすだけの簡易タイプであれば、マスキングテープ＋クリップや、粘着式フック＋ピンチなどを使えば、壁や窓枠を傷めずに設置できます
玄関・キッチンの仕切り：開閉性と通気性がカギ
仕切りとして使う場合は、出入りのしやすさがポイント。ロールスクリーンや両開きタイプのカーテンを選ぶと快適です。
カーテンワイヤー＋リング付き布、またはマグネット式の固定具を使えば、簡単にサッと開閉でき、通気性も確保できます。玄関では軽めのリネンやボイル素材など、風に揺れても音が静かな布が人気です。
● 玄関で使うときのポイント
- 重い布より軽めの透け感ある生地を選ぶと圧迫感がない
- マグネットフックを使うと、開け閉めが楽
収納・本棚・デスク下の目隠し：インテリアになじませる
ごちゃつきがちな棚やデスク下には、布を貼るだけの簡単目隠しが便利。落ち着いた色合いの布を選べば、部屋全体のトーンも整います。
両面テープ＋布や、ピンチフック＋カットクロスなどを活用して、必要な範囲にだけ設置できるのも利点。布は落ち着いたカラーを選ぶと、空間になじみやすくなります。
デスク下などは椅子の出し入れがあるため、軽めで扱いやすく、ひらひらしすぎない生地（リネン・綿など）を選ぶとストレスがありません。
インテリアに統一感を出したいときは、カーテンとクッションカバーなどを同系色にすると、よりナチュラルに仕上がります。
失敗しないための設置ポイント＆注意点
ネジ・クギを使わない固定法のコツ
粘着フックやワイヤーは、貼る場所の素材によって付きにくいこともあります。事前に「壁紙の質」「湿気があるか」などをチェックし、設置前に一度拭いてから貼ると安心。
壁紙が心配なときは、マスキングテープを下に貼ってからフックを乗せる方法も◎
「ジェルシートタイプ」はくり返し使えるうえ、はがすときも跡がつきにくくおすすめです。
重さやカーテンの素材に合った設置を
重いカーテンは落ちやすくなるので要注意。目安は「100g〜300g程度」の軽めの布。レース・リネン・薄手コットンなどが安心です。
風が吹き込む窓には、下に重りをつけるか、両端を固定するのが落ちにくくなるポイント。
● 落ちてしまったときのリカバリ法
- フックを張り替える前に、壁の汚れ・湿気を確認
- 両面テープを2重構造にするなど、補強策をとると安心
設置前のチェックリスト
- 壁や枠が粘着に適しているか（凹凸・湿気）
- 日常的に開け閉めする場所かどうか
- カーテンの重さ・サイズがスペースに合っているか
- 貼ってはいけない場所（賃貸契約でNGな場所）ではないか
よくある質問と対策Q&A
Q. ワイヤーがどうしてもたるんでしまいます…
A. 両端をしっかり固定したあと、中央で一度「たるみ分をたぐり寄せてから」再固定すると、ピンと張りやすくなります。
Q. 粘着式フックがすぐ取れます。どうすればいい？
A. 表面のホコリや皮脂をアルコールなどで拭き取ってから貼るのがおすすめ。あわせて、設置直後はしばらく布をかけず、粘着をなじませてから使い始めましょう。
Q. 湿気の多い場所でも大丈夫？
A. 浴室や結露が多い窓まわりは、剥がれやすくなるので注意。マグネット式やワイヤータイプの方が安定しやすいです。
Q. ピンが刺さらない壁にはどう対処すればいい？
A. コンクリート壁や石膏ボードなど、ピンや画鋲が刺さらない素材には、粘着タイプのフックやマグネット式固定具がおすすめです。また、マスキングテープ＋両面テープの下地を作ることで、壁を傷つけずに固定力を上げられます。
Q. 布が軽すぎてヒラヒラしてしまいます…
A. 布の裾に小さな重りを入れると安定感が出ます。クリップにコインを挟んだり、縫い目にチェーンやおもりテープを仕込む方法もおすすめです。特に出入りのある場所では、風でめくれにくくなるので効果的です。
まとめ｜穴をあけずにカーテンを設置する暮らしの工夫
この記事では、突っ張れない場所でも安心してカーテンをつけられるように、3つのアイデア（カーテンワイヤー／粘着フック／布の活用）を紹介してきました。
突っ張り棒が使えない場所でも、工夫しだいで快適な空間づくりは可能です。ワイヤーやフック、布の活用など、暮らしに合った方法を選べば、賃貸でも安心してカーテンを取り入れられます。
ちょっとした布1枚が、部屋の雰囲気を整えてくれたり、生活動線を快適にしてくれることも。暮らしを邪魔しないやさしい目隠しや間仕切りとして、ぜひ気軽に取り入れてみてくださいね。
設置場所に合わせた工夫をすれば、収納の目隠しからお部屋の間仕切り、プライバシー確保まで、暮らしのさまざまなシーンで役立ちます。
大がかりなDIYが苦手な方でも大丈夫。まずはおうちの中で「ちょっと隠したいな」と思う場所に、布1枚から試してみませんか？
