七夕が近づくと、保育園から短冊が配られて「願い事を書いてきてください」と言われることがありますよね。でも、初めての保護者にとっては「なにを書けばいいの?」「まだ話せない年齢なのに…」と戸惑うことも。
そんな時に役立つように保育園児の年齢にあわせた願い事の例文や、親子で楽しめる書き方のコツをやさしくまとめました。かわいい短冊作りのヒントとして、ぜひ参考にしてみてくださいね。
どうして悩む?保育園の短冊事情
保育園の七夕行事では、子どもたちの気持ちを「願い事」という形で表す大切な時間があります。ただ、特に初めての経験だと「何を書けばよいのか」「どうやって子どもと関わればよいか」と不安になることもあるでしょう。
そんな疑問を解消するために、短冊に込める意味や子どもとの関わり方をやさしくご紹介します。そもそも短冊に願い事を書く習慣は、子どもにとって願いを言葉にする大切な機会でもあります。
家庭ではなかなか意識しづらい“願いを形にする”という体験が、短冊を通じてできるんですね。短冊を書くこと自体がイベントの一部であり、子どもの心の成長にもつながる大切な時間です。
七夕の短冊ってなにを書くの?
短冊に書く願い事は、基本的に自由です。「ケーキがたくさん食べたい」「アンパンマンに会いたい」など、子どもらしい内容でOK。願いの叶う叶わないは二の次。大切なのは“今どんなことを思っているのか”を感じ取ること。普段言葉にしない子どもの気持ちが見える、貴重なきっかけになります。
短冊に込める“願い”の意味とは
もともと七夕は、裁縫や学問の上達を願う行事とされてきました。現代の保育園ではその意味よりも、子どもが「自分の願いを表現する」という体験を大切にしています。親がサポートしながら、気持ちを引き出して言葉にすることは、子どもの心の発達にもつながります。
親が書く?子どもが書く?年齢による違い
1〜2歳くらいまでは、まだ自分で言葉を選ぶのは難しい時期。親が代筆しつつ、子どもの表情や日常の様子から願いを想像して書くのが基本です。
3歳頃からは少しずつ自分で願いを話すようになり、4〜5歳になると「◯◯になりたい」「◯◯がほしい」など、自分の希望を短冊に書けるようになります。
年齢別:短冊の願い事例と書き方のヒント
短冊に願い事を書く際には、子どもの年齢によって関わり方が大きく変わってきます。1歳と5歳では、言葉の発達も理解力も異なりますよね。だからこそ、その時期ならではの表現方法を知っておくと、より自然に願いを引き出すことができます。ここでは年齢別におすすめの書き方や、実際の願い事の例を紹介していきます。
1歳児:親が代筆。日常の中の願いを
この時期の子どもは、まだ言葉が不十分。だからこそ、親が「いま我が子が好きなこと」「できるようになったこと」に目を向けるのがポイントです。
・たくさんたくさん、笑えますように
・歩くのが上手になりますように
・元気いっぱい、毎日すごせますように
・すやすや眠れますように
・風邪をひかずにすごせますように
言葉の意味よりも、親から子へのメッセージとして書いても十分です。未来へのエールとして、心を込めて書いてみてください。
2歳児:言葉を引き出して、一緒に書く
2歳になると、単語レベルで「これがいい」「あれしたい」など意思表示ができる子も増えてきます。一緒に会話しながら願い事を引き出すのも楽しみのひとつ。
ばなながいっぱい食べられますように
ぞうさんにあえますように
じてんしゃのれるようになりたいな
おおきなすべりだいであそびたい
あめがふってもおさんぽいけますように
子どもが言ったままを書くのも素敵ですが、ちょっと補足して文章にしてもOK。会話をしながら楽しく進めましょう。
3〜5歳:自分の気持ちを形にしていく
この時期になると、「◯◯になりたい」「◯◯に行きたい」など、具体的な夢や願いを口にする子が増えます。できれば、本人が自分で書くことにチャレンジするのも◎。
ケーキやさんになりたい
そらをとべるようになりたい
みんなとなかよくあそべますように
パウパトロールにいれますように
ほいくえんのおともだちとけんかしませんように
大人は漢字に変換したりせず、子どもが思った通りの言葉を尊重してあげることがポイントです。うまく書けなくても、それも記念になるのでぜひ残しておきましょう。
文字が書けるようになる時期は個人差がありますが、目安としては4〜5歳ごろから、ひらがなを自分で書ける子が増えてきます。とはいえ、まだうまく書けなくても全然大丈夫。「じぶんで書いた!」という達成感がなにより大切なので、形になっていなくてもあたたかく見守ってあげましょう。
親・保育士の願い事:ちょっと笑える例も紹介
保育園によっては、大人も一緒に短冊を書くことがあります。子どもに寄り添いながら、思わずクスッと笑ってしまう願い事も人気です。
例:
- 今年こそ朝寝坊しませんように(保護者)
- 全員がトイレ成功しますように(保育士)
- おやつを取り合わず仲良く食べられますように(保育士)
- 子どもたちの名前を間違えずに呼べますように(保育士)
- 毎日元気にあそべますように(保育士)
“子どもの成長を願う”と同時に、大人もほっこりできる短冊があると場が和みますよね。
きれいに・楽しく書くためのポイント
短冊は願い事を書くだけでなく、展示されたときに見やすく、読みやすいことも大切です。また、子どもにとっては「書く」「飾る」という体験が楽しい思い出になります。ここでは、名前の書き方や、年齢に応じた工夫について紹介します。
子どもの名前や年齢の書き方
園によっては短冊に「名前・年齢・クラス」を書く欄があることも。小さい文字でわかりやすく書くと、園内で展示されたときに誰の願い事かすぐ分かって安心です。兄弟姉妹で似た名前の場合は、呼び名をつけても良いですね。
ひらがな?縦書き?読みやすさを考えよう
小さい子が書いた文字は縦でも横でも問題ありませんが、園によってルールがある場合は確認を。基本的には、ひらがな&縦書きが推奨されることが多いです。装飾よりも、読みやすさを重視しましょう。
文字が書けない子はどうする?工夫アイデア
まだ文字が書けない年齢の子は、絵を描いてもOK。「星」「好きなキャラ」など、その子らしさを表現できれば十分です。言葉で表現することが難しい時期こそ、シールやクレヨンを使って自由に彩ってあげましょう。
よくある質問Q&A|短冊づくりで気になること
Q.親が勝手に書いていいの?
A.まだ話せない年齢の子どもには、親が代筆することが一般的です。ただし、どんな言葉を選ぶかは、子どもの様子や日常からヒントを得るのがおすすめ。「最近よく笑う」「これに夢中」など、観察から願い事を想像してあげましょう。
Q.兄弟姉妹でどう分ければいい?
A.兄弟が同じ保育園に通っていると、名前や短冊が混ざってしまうことも。短冊の色やデザインを変えたり、ニックネームやイニシャルを添えて書くと区別がしやすくなります。飾るときに見分けがつく工夫をしてみてください。
Q.願い事がうまく思い浮かばないときは?
A.「なにを書いたらいいか分からない」という声もよく聞きます。そんなときは、子どもの好きなものや日常の様子をきっかけにするとスムーズです。「好きな遊び」「憧れているキャラ」「今できるようになりたいこと」など、小さなヒントから広げてみましょう。
短冊を書くときに気をつけたいこと
書く言葉は決まったけれど、どう書けばいいの?って悩むこともありますよね。
消せるペンや鉛筆は避けよう
短冊には油性ペンやマジックのように、消えにくい筆記具を使うのがおすすめです。鉛筆や水性ペンだと、湿気や雨でにじんで読めなくなることも。展示期間中もきれいな状態を保つためには、はっきりとしたインクが安心です。
書く前に下書きするのも◎
とくに子どもが書く場合、「間違えた!」となるとやる気をなくしてしまうことも。親が別紙で下書きして一緒に確認してから、本番の短冊に書くとスムーズです。自信をもって書けると、達成感にもつながります。
願い事の内容に困ったら…
「周りの子と似たような内容でいいのかな…」と不安になることもありますが、正解はありません。大切なのは、子ども自身や家庭らしさが表れること。比べず、今の気持ちをそのまま表現できるようにしましょう。
短冊飾りをもっと楽しく!七夕の演出アイデア
願い事を書いた短冊は、飾り付けてこそ本番。見た目が楽しくなると、子どもも「また書きたい!」という気持ちになります。飾り付けのアイデアは家庭でも園でも活用できるので、ぜひ親子で楽しんでみてください。
保育園での飾り付けの工夫
完成した短冊は、笹の葉や壁面に飾るのが一般的。最近では、イラスト付きのテンプレート短冊や、園オリジナルのキャラクター付き短冊を用意する園もあります。色とりどりの短冊が並ぶことで、子どもたちの目も輝きます。
親子でできる!おうち短冊アレンジ
家庭でも、紙とひもさえあれば短冊飾りは楽しめます。クレヨンや折り紙、シールを使ってオリジナルの短冊を作れば、子どもにとっても特別なイベントに。室内用の小さな笹飾りを用意して、七夕気分を盛り上げましょう。
願いが伝わる、思い出に残る飾りとは?
せっかく書いた短冊は、終わったあとも写真に残しておくと良い思い出になります。飾り方を工夫するだけで、子どもの願いがより伝わりやすくなります。保護者の手書きの一言を添えたり、手作りの飾りと一緒に吊るすのもおすすめです。
まとめ|短冊に願いを込めて
短冊に願い事を書くことは、単なる行事の一部ではなく、子どもたちが自分の思いや夢を表現する大切な機会です。年齢によって表現方法はさまざまですが、それぞれの時期に合った関わり方を知っておくと、親子でより楽しく取り組むことができます。無理なく、自然体で、そして「その子らしさ」を大切にしながら、短冊づくりを楽しんでくださいね。